第62巻 第2号
通巻 第1562号

平成28年6月20日発行

目次
表紙絵解説

プログラム

会長講演

吉益東洞と瀧鶴台 ―東洞の思想的背景―
山崎 正寿

特別講演

Ⅰ 祖父・富士川游のこと
富士川義之

Ⅱ 富士川游著 「日本医学史」 から,「科学」 と 「医家の地位の歴史」 を考える
河野 修興

シンポジウム 「広島県の先賢について」

1 土生玄碩に関する文献集作成にあたり
奥沢 康正

2 江戸後期の福山藩と考証医学 ―伊澤蘭軒とその学統―
町 泉寿郎

3 呉秀三先生と周辺の人びと
岡田 靖雄

市民公開講演

Ⅰ 星野木骨 (身幹儀) ―江戸時代に制作された最初の等身大人体骨格模型―
片岡 勝子

Ⅱ 広島における原爆放射線健康影響調査の歴史と成果ならびに世界の被曝者医療への貢献
児玉 和紀

一般口演

1 ユニヴァーシティ・コレッジ病院の創設と発展
柳澤 波香

3 幕末期地方藩医の江戸詰御用 ―米沢藩有壁家「日記」の検討―
海原  亮

4 杏雨書屋蔵書に押された蔵書印 (1) 歴代日本医史学会会員
平松 賢二

5 明治初年における八丈島の種痘
對馬 秀子,酒井 シヅ

6 近代日本における体質医学の形成 ―結核の病因論を中心に―
大道寺慶子

7 医籍の編製について
樋口 輝雄

8 占領期の 「公衆衛生列車展覧会」 に関する考察 ―“Information Train” 案について―
田中 誠二,杉田  聡,丸井 英二

9 広島大学原爆放射線医科学研究所所蔵の医学資料について:アーカイブズ学的視点から
久保田明子

10 長崎医科大学の原爆記録
三根眞理子,相川 忠臣

11 原爆乙女と谷本清牧師
飯塚 修三

12 大正期の衛生博覧会を巡る人間観・身体観について
竹原 直道

13 近世藩立医育施設における西洋医学教育実施状況の分析
鈴木 友和

14 幕末―明治初期の長州藩・山口県における医学教育・医事行政の展開
中澤  淳,亀田 一邦

15 明治中期以前の東京 (帝国) 大学医学教育カリキュラムにみる “ドイツ医学” の変容
逢見 憲一

16 初期近代の医学学習指南書
澤井  直

18 一地方医大における医学史教育の現状と試み
牧野  洋

19 医療政策にみる病床数思想の変遷
福永  肇,山内 一信

20 わが国の精神科作業療法史の再検討
橋本  明

22 東洋紡績株式会社附属看護婦学校に関する一考察
佐藤ゆかり

23 鍼灸マッサージに対する健康保険適用の沿革
野澤 隆幸

24 『割印帳』 記載の医学書
木場由衣登

25 新出の刺絡専門書 『痧脹晰義』 について
長野  仁

26 『王叔和脈訣』 の版本について
水溜 亮一

27 『参攷挨穴篇』 について
寺川 華奈

28 元明鍼灸書における鍼灸歌賦の書物別採録数について
河内 輝美

29 漢字文化圏全古医籍の集計と検討
真柳  誠

30 日英ふたつの戴曼公口唇舌診図
安部 郁子

31 『小児薬証直訣』 の版本に関する検討
郭  秀梅

32 白隠禅師 『於仁安佐美 (ヲニアザミ)』 (1751) にみる 「健康」 の語の使用
平尾真智子

33 孫思邈の家族
猪飼 祥夫

34 丹波康頼と安倍晴明 ―平安時代の医師と陰陽師との関わり・共通点―
権藤 寿昭

35 曲直瀬道三 『薬性能毒』 と杏雨書屋所蔵 『救急本草』 に関する研究
鈴木 達彦,鈴木美津穂,並木 隆雄

36 曲直瀬道三の本姓を検証する ―堀部氏あるいは勝部氏か―
葉山美知子

37 亨徳院曲直瀬家の系譜について ― 一渓道三の来歴に関する新資料の報告―
今井  秀

38 『黄素妙論』 の書袋について
永塚 憲治

39 「曲直瀬道三と茶」 補遺
岩間眞知子

40 東方治療研究所について
周防 一平,小曽戸 洋,小田口 浩,花輪 壽彦

41 山崎宗運の 「骨度折量尺」
加畑 聡子

42 『脈訳簡略』 所載の脈状記載について
中川 俊之

43 『古今医統大全』 の脈候について
田中利江子

44 『灸古義』 について
鶴田 泰平

45 ゲーテと医療 ―とくにその死生観や彼の発見した顎間骨をめぐって―
鈴木 重統

46 『解体新書』訳述同人の 「烏山松圓」 は 「烏山松因」 である
松木 明知

47 石黒忠悳とリスター防腐法 ―1876年フィラデルフィア万国医学会での体験―
月澤美代子

48 東洋女子歯科医学専門学校校長・宇田尚 (第2報)
永藤 欣久

49 「人類のために生き人類のために死す」 を実践した野口英世の思想系譜
殿﨑 正明,山本  鼎

50 遠藤繁清の 『満州の結核問題』 (昭和15年) と 『結核の完全治療』 (昭和29年)
渡部 幹夫

51 1868–1869年に米国海軍医として日本中心に勤務したボイヤーの日記について
布施田哲也

52 華岡青洲の無名の弟子・小田順亭 (魯庵) が華岡流麻酔法を用いて行った手術の事例
金谷  貢,金谷 桂子

53 19世紀ヨーロッパにおける美術解剖図譜の歴史
加藤 公太

54 彦根藩 解剖図『解體記并圖』 について
佐藤 利英,樋口 輝雄

55 江戸中期に長崎で行われた病理解剖の記録について
板野 俊文

56 ポンぺの解剖学講義録と佐藤尚中の組織学研究
相川 忠臣,ハルメン ボイケルス,酒井 シヅ

57 佐賀における幕末・明治期の解剖記録
青木 歳幸

58 18世紀以前の医学における病理学
坂井 建雄

59 17世紀後半における怪物 (奇形) の原因について ―ニコラウス・ステノによる病理解剖―
安西なつめ

60 二十世紀前半中期の英国における血液 (型) 研究と医学研究推進について
香戸美智子

61 弥生人と現代人の歯及び顔の特徴に関する比較検討
門前 弘美,山河 勝彦,三宅 茂樹,杉山  勝

62 性科学雑誌 「體性」 の編集方針の変遷と寄稿者に関する考察
杉田  聡,田中 誠二,丸井 英二

63 蓼莪堂吉雄元吉の新史料について
ミヒェル ヴォルフガング

64 中国伝統医学と道教 (第36回) 平田篤胤(I)
吉元 昭治

65 19世紀中国における薬用人参の市場について
童  德琴

66 中神琴渓と永富独嘯庵の頻用方剤から考える古方派の本質
桑谷 圭二

67 広島から始まった黒川家十二代の軌跡
黒川 達郎

68 三浦梅園の養生訓について
佐藤  裕

69 室町時代から明治時代初期までの我が国における骨軟部腫瘍外科について
大幸 俊三,早川  智

70 療術行為について
清野 充典

71 『眼科新書』 における白内障手術手技の検討
園田 真也

72 クリスティアーン・エイクマン以降のオランダの脚気研究
山下  龍,相川 忠臣

73 本居宣長の 『方剤歌』 ―処方設計の知識表現―
吉川 澄美

74 宇津木昆台の医学について
松岡 尚則,別府 正志,田中耕一朗

75 『療治経験筆記』・『玄仙漫筆』 の研究
星野 卓之,小曽戸 洋,小田口 浩,花輪 壽彦

76 池田流痘瘡治療の考察
西巻 明彦

77 小石川養生所初期の医療活動
山口 静子

78 金匱要略記載の大気一転の一考察
荘  明仁,平崎 能郎

79 山科言経の日記に見る秀吉期に於ける妊婦とそのサポートネットワーク
アンドリュウ・ゴーブル

80 江戸末期の 「カタカナ売薬」 に関する考察
野尻佳与子

81 内務省衛生局長時代としての長谷川泰 ―前局長後藤新平 「事務引継書」 と成立法案の検討―
志村 俊郎,都倉 武之

82 第三高等中学校医学部を卒業した “秦佐八郎” について
木村  丹

83 緒方惟準が武谷祐之に宛てた書簡 (明治16年8月3日)
中山 茂春

誌上発表

84 Erwin Von Bälzと女子医学教育
三﨑 裕子

85 西鶴作品にみる身体に関する語 (四)
計良 吉則

86 Ibn Nafisの肺循環の発見はなぜ認識されないか?
藤倉 一郎

87 『鍼灸節要』 に見える医経の引用
橋本 典子

88 『難経集註』 の佚存叢書本と濯纓堂本の考察
木村 純也

89 喜多村直寛 『黄帝内経素問講義』 における押韻の指摘について 第二報
澤谷 直子

90 『鍼法秘伝抄』 について
岩田源太郎

91 『啓迪集』 の小児灸法
川端かおり

92 『外科啓玄』 の鍼灸
上田 善信

93 腰背考 (一) ―『素問』 『霊枢』 を中心として―
山田 恵美,吉岡 広記

94 腰背考 (二) ―『諸病源候論』 巻五・腰背諸病を中心として―
吉岡 広記,山田 恵美

95 『困学穴法』 について
山﨑 陽子

96 『医心方』 におけるいわゆる 「経外奇穴」 について
橋本 史代

97 福井崇蘭館とその蔵書
小曽戸 洋

98 R. J.リフトンにみる「 親試実験」
小曽戸明子

99 The Essentials of Medicine in Ancient China and Japan ― Yasuyori Tanba’s Ishinpoについて
宮川 隆弘

100 医史学教育の可能性:文系学部での実践を例に
勝井 恵子

101 日露海戦において負傷したロシア人捕虜の症例記録写真
柳川 錬平,坂井 建雄

102 戦時下の臨時付属医学専門部について 1.総力戦体制下の医学教育
根本 良介
The 117th General Meeting of the Japan Society of Medical History
投稿規定

編集後記

日本医史学会役員氏名・奥付