第50巻 第1号
通巻 第1513号

平成16年3月20日発行

目次・表紙絵解説

プログラム

会長講演

D・B・シモンズ知見補遺
荒井保男

特別講演(1)

漢方製剤の医史学的検討
菊谷豊彦

特別講演(2)

お玉ヶ池種痘所―その設立拠金者82名誤謬説の起源をさぐる
深瀬泰旦

一般口演

ホワイト・ヘブン・サナトリウムとローレンス・F・フリック医師
青木國雄

フライブルク大学と北海道大学医学部との産婦人科・新生児領域における交流の歴史
鈴木重統、宮下舜一

江戸時代の看護書『病家須知』の著者平野重誠の背景―家系を中心に
中村節子、平尾真智子

リンダ・リチャーズ来日直後の足跡(1886年、横浜から京都へ)
岡山寧子、依田和美

GHQによる看護改革の流れ―GHQ看護課 G.E.Alt 課長に対する協調と対立の構図(2)
大石 杉乃

日本で最初の看護婦留学生とセント・トマス病院
芳賀佐和子、住吉蝶子、平尾真智子

佐伯理一郎とペンシルバニア大学留学―大学便覧(1887~88)から得た若干の知見
渡辺昭彦

中津藩医山辺文伯と産育編について(2)
石原力

ロイヤル・ブロンプトン・ホスピタルの設立について
柳澤波香

『解剖学表』(『解体新書』の原著、いわゆる「ターヘルアナトミア」)異版の研究―第1報
石田純郎

ガレノスとヴェサリウスの解剖学の比較研究(3)―門脈を例にとって
坂井建雄

スペイン宮廷のヴェサリウス
泉彪之助

Thomas Willis のCerebri Anatome に見る中枢神経・機能発現の機序
門田永治

コロトコフの聴診による血圧測定の発見
藤倉一郎

20世紀初頭のイエルサレムにおけるマラリア
馬場わかな

19世紀アメリカ合衆国におけるヘルス・リフォーム―菜食主義の社会的・文化的地平
鈴木七美

内藤記念くすり博物館蔵「浅田宗伯の薬箱」について
中村輝子、遠藤次郎、ヴォルフガング・ミヒェル

『衆方規矩』の編纂者の問題
遠藤次郎、中村輝子

多紀家文書(北里医史研所蔵)の概要
小曽戸洋、町泉寿郎

麻疹の周期性と近代日本の疫病伝播の分析
鈴木晃仁

19世紀後半の神奈川県における天然痘と種痘の状況
川部裕幸

GHQ文書による占領期のハンセン病関係史料の研究
杉田聡、丸井英二

近代横浜における天然痘・種痘統計の分析
市川智生

江戸時代の梅毒をめぐる意識について
鈴木則子

大正期東京市における腸チフスの地区別分析
永島剛

戦後期に発生した予防接種後の4つの接種結核事故について
渡部幹夫

「杉山真伝流」の継承者たち―江戸中期鍼灸術の精粋・杉山真伝流を完成・継承した人々
大浦宏勝・花輪壽彦、石野尚吾

「中華医鍼様譜」について
宮川浩也、石野尚吾、花輪壽彦

隋唐期脈状記載との比較による24脈状の検討
中川俊之

『千金方』に見られる唐以前諸家灸法について
吉岡広記

『外臺秘要方』巻39に引用される『明堂』条文について
木場由衣登

『聖済総録』鍼灸門所引の『甲乙経』について
上田善信

『鍼灸阿是要穴』について
宮川隆弘

『霊枢』に見える「針」字と「鍼」字
堀江奨

精神科作業療法職の専門分化過程の考察(1)―昭和40年の資格化に伴う職務への影響
栁田純子

旧制高校理科(乙)および旧制医科大学予科における語学教育、リベラルアーツと現在
柴田幸雄

広島原爆投下時の県並びに市医師会長の活動について
江川義雄

15年戦争と日本民族衛生学会(協会)(その2)―学会活動と「国民優生法」の制定
莇昭三

電磁波による生体影響の研究・治療の歴史
奈良圭之輔、岩井信市、横地章生、小口勝司

日本における医学映画の淵源
寺畑喜朔

住民による健康増進活動の形成―長野県八千穂村における実践から
杉山章子

中国における村医の養成と医学教育―はだしの医者の再訓練
三橋かほり

済生学舎出身の細菌学者・浅川範彦について―野口英世の伝染病研究所時代の師
唐沢信安、殿崎正明

東京養育院医員時代の光田健輔について
平井雄一郎

ベルツの北海道訪問と新史料「石狩紀行」(関場)
宮下舜一

石黒忠悳と野口英世―石黒不円文庫調査第1報
町泉寿郎、小曽戸洋

高松凌雲(1836~1916)とフランス
小林晶

長与専斎と「衛生意見」の意義
笠原英彦

オットーモーニッケの博物学研究
相川忠臣

新潟県西洋医学教育の嚆矢 J.P.I.VIDAL の碑除幕式
清水陽人

A.F.ボードインの大坂病院における診療記録と眼科記録ノート
中山沃

フランスから来た紙塑人体模型と明治初期日本における人体解剖模型製作の開始
月澤美代子

近代上海における岸田吟香の医薬事業について(1860~1890)
丁蕾

新出資料『?園先生叢話』について―高岡佐渡家文書から
正橋剛二

杉田五喞と江戸における文化10年の乳癌手術
松木明知

安中板倉藩の人口問題と対策
清水英一

内藤記念くすり博物館「?石」の袋の書付について
後藤志朗、中村輝子、遠藤次郎、ヴォルフガング・ミヒェル

中野康章と大同薬室文庫 現在の利用状況と今後のデジタルアーカイブ化について
野尻佳与子、青木允夫

『今川義元伝書』における腹診の検討
鈴木達彦、遠藤次郎、中村輝子

『解体発蒙』に引用される中国医学古典
友部和弘、石野尚吾、花輪壽彦

馬王堆医書『養生方』の再検討
天野陽介、宮川浩也、花輪壽彦

『范汪方』について
浦山きか

道教と中国医学(第24回)『太上感応篇』
吉元昭治

薛已の外科治療概念の考察
西巻明彦

唐代における『千金方』の形跡
郭秀梅

京都大学整形外科学教室初代教授松岡道治先生の業績
廣谷速人

近代医学への道を歩んだ西井格太郎の履歴
西井易穂

満洲医科大学旧蔵古医籍の行方
真柳誠

台湾国立中央図書館所蔵の医心方鈔本について
杉立義一

『日本書紀』の中の身体に関わる表現
計良吉則

明治15年施行の旧刑法256条「私ニ医業ヲ為ス罪」と大審院での判決事例
樋口輝雄

私宅監置室の実際―各府県における精神病者監護法取扱手続の比較
橋本明

正骨家吉原杏蔭斎に関する新資料とその門下生
蒲原宏、川嶌眞人

近代白内障手術の変遷と小院での日帰り手術
鈴木高遠、千種浩司

鶴見大学図書館所蔵の紅毛流膏薬集と紅毛流膏方について
中西淳朗

吉益東洞『古書医言』引『心卵経』
舘野正美

本間棗軒『内科秘録』にみる癲狂説
岡田靖雄

原著

Hippocratic Medicine and Philosophy at the End of the 20th Century (1)
Spyros Marketos
The 105th General Meeting of the Japan Society of Medical HiStory
投稿規定

編集後記

日本医史学会役員氏名・奥付